コンサル1年目が学ぶこと まとめ ~基本スキルから普遍スキルまで~

書店でふと目にとまった本書「コンサル1年目が学ぶこと」が目に留まり購入したので

まとめてみる。

一体どうすればコンサルティングを依頼する企業に高額なお金をだそう、と決めてもらえるのか、それが不思議だという疑問があった。

2021年業界売上ジャンルで商社を超えて売上を上げている日本で今一番売上を伸ばしている業種(出展:「会社四季報」業界地図 2021年版 のデータより)で

  • 職業を問わず、業界を問わず15年後にも役に立つ普遍的なスキルを
  • 社会人一年目で学んだときの基本的なレベルから 

理解できるようになるという。

要点にまとめ、実践していきたい。

目次

1.話す技術 

 ・結論から話す 

コンサル業界では定番の型があり、「PREPの型」というものがある

ビジネスの基本となる考え方で、プレゼン/会議/資料/メール/商談 全てにおいて実践している。

Point:結論

Reazon:理由づけ

Example:具体例

Point:結論の繰り返しで占める

ブログ実業家のマナブさんもおっしゃっていたし、『10倍売れるWebコピーライティング』でも同じ事が記載されていたが、受け取り手側目線でどのようになっていれば伝わりやすいかを考えると必然的にこの構成になるという。

 ・数値というファクトで話す 

特に新人時代は、感情論ではなくファクトで説明することが大切

その為に数値という物は世界共通の言語だと筆者は言う。

誰がみても同じ理解にできる分かりやすい表現としても数値=ファクトという考えが大切だ。

理論を構成するうえでも説明しやすい数値を扱って説明すれば、上の人も耳を貸すが、あいまいなことを感情で説明する新人は信頼されないという具体例が分かりやすい。

 ・ロジックで話す 

どういう結論が得たいのか

その為にはどういう段取りをする必要がよいのか

どういう風にそれを決めていくのか

得たい結論から逆算して会議の運営をする

これがコンサル業界のロジックの考え方だ。

 ・相手目線で話す

 相手フォーマットに合わせる。相手に理解してもらえるように話すスキル。

これは筆者が複数のコンサルタントのインタビューで筆頭に挙げた項目だ。

具体的に相手に理解してもらえるように話すスキルとは

①理論の組立を「相手は何もしらない」という前提で考える

②相手の理解レベルを想定する。

自分が理解している事、当たり前だという前提は通用しないと思う事重要であるという。

 ・期待を超える意識

 相期待を超えるには、手の期待の中身を把握する必要がある。

今している事は相手が求めていることからずれていないか、という確認をする。

よくあるのが、リンゴを注文したのに、良かれと思ってイチゴをもっていくという判断。

前提としてリンゴが何故必要かを理解し、必要であればリンゴ+α提案は良いが、リンゴを売らない選択肢はない。

期待を超えるポイントは4つ。

  1. その仕事の背景や目的 
  2. 具体的な仕事の成果イメージ
  3. クオリティ
  4. 優先順位・緊急度

2.思考術 

 ・考え方を考える 

 考え方を考えるということについて、下記のように説明されている

仕事にとりかかかる前に、まずどう考えたら答えが出るのか考えるその道筋を考える。そのアプローチ方法でいいのか、手順の段階で合意を取ってから、作業に入る

まず大きな設計図を描いて、その後に細部に落とすことで

いきなり走り出さず全体像を見据えてから動く事が結果的にスピードアップにもつながる

 ・ロジックツリーを使う 

ロジックツリーとは、マインドマップの理解でOK。

問題解決の基本手順に沿って、ツリーの枝を付けていくと

大分類/中分類 /小分類に枝葉を広げて本質や結論に至る事ができる

1、論点を整理、分解する

2、各論点について数値分析をする

3、項目の重みづけをする

4、アクションに落とし込む

 ・雲雨傘理論

雲雨傘理論とは

事実:雲が発生している

解釈:雨が降りそうだ

アクション:傘を準備する

という考え方。

例えがかなり簡単だが、とりわけビジネス界においてはこの失敗がよくある。

資料を集めて雲だけで提出すると、だからなんだ、となる。

この情報から想定を提示、アクションの提示。この一連のロジックが必要だ。

 ・仮設思考 

著者いわく、コンサルタントの思考方法のなかでも、最も重要な特長の1つ。

仮設思考とは、

はじめに、予想できる範囲で、ストーリーラインを描いてからリサーチすること。

それはあらかじめ調べるポイントを絞り込むということ。

これがPDCAの基本原理。

そして、重要なポイントは、仮設思考は間違っていてもOKということ。

間違った仮設だと分かった時点で切り替えること。

つまり、検証により仮説を否定するデータが出てきたら、素直に修正し、新しい仮説を立てる

これによって意思決定のスピードを速める。

仮説を立て、あらかじめ結論を持っておくと意思決定が速くなる。

慣れてくるとこれができるようになる。

ベテランや上司ができるのはこの理由で、経験から意思決定が蓄積kされているからだ。

 ・自分の意見を持つ 

正解にこだわらず、考え続ける。

『自分の考えを持つ』ことは、『正解を知っている』こととは違う

そもそも間違っていることに気付いたり、他人と考えが違ったりすることを認識するために、考えをもつ事が大切。

 ・本質 

コンサルは答えがない仕事。しかし多額の金額が発生する。

商売として継続するには、膨大な情報や短期的な視点で考えず、本質を提示する事が必要。

本質を短期間で提示するために

仮設思考→自分の意見→検証→提示と繋がるのだ

3.デスクワーク術 

 ・議事録から始める 

議事録には必要最低限の情報が簡潔にまとめられている。

コンサルはぐだぐだ膨大な資料でプレゼンすることが目的ではなく、いかに納得してもらうかが重要。

その為には議事録のように簡潔さが求められる。

議事録を取る上で記載するべき4つのポイント

■決まった事

■決まらなかった事(次に持ち越した事)

■確認が必要な事

■次回に向けてのTODO(誰がいつまでに)

 ・作業プランを作る 

コンサルタント業界にはアウトプットドリブンという考え方がある。

これは、最初にアウトプットから逆算して、必要な作業を設計する

最終成果物、最終アウトプットの骨組みを作ってしまうということ。

行動や資料を作る前に、最終イメージを想定し、フレームだけ作成してから動きだすことで

何をすべきか、注意点や準備するべきことが明確になる。

 ・80%を意識する 

コンサルでは、とことん余計なことをやらない。

それは重点思考という考えが一般的だからだ。

よくいう80:20の法則と同義であり、パレートの法則ともいう。

作業は8割で完成。重要な決定は2割の重要な要素で判断する。

その2割の重要な部分を5倍の密度で深く掘り下げる。それ以外は切り捨てる。

 ・課題管理表 

本書で紹介されていた課題管理表が

シンプルでかなり有効的な表だったので

そのまま掲載する

 

4.ビジネスマインド 

 ・ヴァリュー 

コンサルではいつも問われる。あなたの行動にヴァリューはあるかと。

ビジネスでの意味のヴァリューとは、自分がやりたいことではなく、相手が求めている事をすること

なぜか?それは仕事でお金をと交換する価値だからである。

分かりやすいやり方は相手の気持ちになって考える

例えばクライアントやその先の消費者なども同じ。

 ・時間はお金 

時間価値を考える上で、Quick and Dirtyという考えがある。

時間をかけて完璧なモノを目指すよりも、多少汚くても構わないのでとにかく早く作るという考えだ。

パレートの法則でも書いたように、8割で十分。かける時間を少なくし、

どこに注力するかを余った時間で判断する。それは価値を生み出すことや、価値を磨く時間に繋がる。

・コミットメント力を学ぶ 

ビジネスにおけるコミットする対象はクライアント

クライアントを起点に考え彼らの求めるものを約束通りに実現する。

頑張ることにコミットしてはいけない

社内の上司にコミットしてはいけない

仕事の成果に対してコミットすること

常に自分が貢献する相手にコミットを持つ

まとめ 

まず前提に、

一体どうすればコンサルティングを依頼する企業に高額なお金をだそう、と決めてもらえるのかそれが不思議でした。

その答えは、どの要素をどう分析すると答えにたどり着くかの手順を示す

こういう考え方を使ってこれらの要素を調べていったらその問題が解決できるという手順

『情報』でなく『本質』を求めている。

これに答える為に、自分の意思を持って考えることが大切。

私自身、本書の全てにおいて明日から実践する事は難しい

しかし、コンサル以外の金銭と価値を交換する全ての仕事において、大事な本質が書かれているし

具体的に実践するためのスキルや方法まで記載してあったので、すごく簡潔にわかりやすくまとまった本だと感じた。

では、また。

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この記事を書いた人

社会人9年目で会社を辞めると決意。
一般サラリーマンが個人事業主になるまでの
気持ち/行動/悩みなどを発信していきます。

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